二人で・・・


 海に連れて行って。
 そうワガママを言うと、ハインリヒは優しく微笑んで、ボクを海に連れてきてくれた。
 透き通るように青い空。
 雲が流れ、風は優しく踊っているね。
 海に行きたい。
 理由なんかないよ。
 ただ、キミと一緒に、海が見たかっただけ。
 だって、夏なんだから。
 家にばかり閉じこもっていないで、ボクと一緒に、外に出ようよ。
 二人で、夏の思い出を作りに行こうよ。



 目の前に、果てしなく広がる海。
 太陽の光が反射して、波がキラキラと輝く。
 その風景を眺めながら、キミは眩しそうに、そっと微笑んだ。
 でも、言っちゃっていいかな?
 太陽よりも、波よりも。
 世界中の何よりも、キミが一番眩しい。
 大好きだよ、ボクのハインリヒ。
 夏の色が良く似合う、綺麗なボクの恋人。



 だって、夏だもの。
 恋をしよう。
 ボクと、切なくて甘い、恋をしよう。
 泣けちゃうぐらいにキミが好きなボクと、ボクのコトをとっても好きでいてくれるキミ。
 ボクたちは、世界中で一番お似合いの二人なんだよ。
 だから。
 二人で、恋をしよう。
 見つめあって、感じあって、二人で恋しよう。
 胸がドキドキするような。
 ボク達だけの夏に、必ず出会えるはずだよ。



 だって、夏だもの。
 キスをしよう。
 ボクと、飛び切りに熱い、キスをしよう。
 思いっきり背伸びして、キミにキスしようとしたら。
 キミはやっぱり、困ったように微笑むね。
 でもボクは、止まらないよ。
 キミが好きだから。
 キミだって、ボクのこと好きだよね?
 だから。
 二人で、とっても気持ちのいい、キスをしよう。
 ボク達だけの夏に酔いしれながら。
 二人で、キスをしよう。



 風にたなびく、キミの柔らかい銀の髪にそっと触れると。
 キミはボクに、優しい優しい笑顔を見せた。



 海に連れて行って!
 キミのために、ボクはいつでもワガママを言うよ。
 一緒に出掛けよう、二人だけで、一緒に。
 別に海でなくても構わないけど。
 二人で一緒に、色んなところに出掛けよう。
 大切な大切な、ボクのハインリヒ。
 いつでもキミだけが、大好きだよ!
 キミが。
 いつだって、ボクを好きでいてくれるように。
 キミが何も言わなくたって、ボクには分かる。
 心を読まなくても、分かっちゃうよ。
 キミが、ボクを好きでいてくれること。



 だから、これからも。
 二人で一緒に、出掛けよう。
 二人で沢山、キスをしよう。
 ・・・二人だけで・・・。



   〜END〜



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24で書いた「ふたつの鼓動」の14バージョン、というコトで、
海辺のラブラブ14にチャレンジ!!
しかも、珍しくも題名は管理人のオリジナルです。気合入ってんな、私!?
今回は、少年イワンのイメージでどうぞ(ちょっとワガママなので、少年(笑))。
イワン、相変わらずイケイケでスミマセン。
でもイワンは、強引なぐらいが丁度イイと、管理人は思ってるんでっ!!
あーもう、14マジで好きです。イワンラブ!!!
自分で書いた14がラブかは置いておいて(汗)。



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