冷たい身体が、のしかかってくる。
どうしてこんな事態になっているのだろうか?
ハインリヒは、記憶を反芻しようとした。
雨が激しく降り続くこの日に。
ギルモア博士が、ハインリヒの元へとやってきた。
とある筋からの依頼により、ハインリヒそっくりのロボットを作ったが。
それが、制御不能になってしまったと。
このギルモア博士が偽者であることを、ハインリヒは知っていた。
その目的と正体を知るために、ワザと誘いに乗ったはずだったのだ。
そして、自分そっくりのロボットがいるという古城に、ハインリヒは単身で乗り込んだ。
しかし・・・。
振り向く間もなく背後を取られ、そのまま、冷たい石畳の上に押し倒された。
「アルベルト・・・良く来たな・・・」
「貴様っ!!」
なんとか振り向き。
その顔を確認して、ハインリヒは瞳を大きく見開いた。
自分と同じ顔。
瞳と、肌の色だけが違う。
肌は褐色。
瞳はまるで、血のような紅だ。
「お前を、待っていた」
低い笑い声が、二人の他に誰もいない古城に響く。
男はハインリヒの胸元に指を伸ばし、器用に防護服の前をはだけた。
「なっ・・・!?」
「私のモノになれ」
ペロリ。
男の舌が、耳朶を舐る。
「ん・・・っ」
背中を駆け抜けていく電撃のような感覚に耐え、ハインリヒは声を押し殺したが。
右胸の突起に冷たい指が触れ、そこを揉みしだかれた。
「あ・・んんっ・・・」
「感じているのか?」
「違っ・・・!」
「その言葉が本当か、今から確かめてやろう」
男の左手が、防護服のベルトに降りた。
カチャカチャという金属音に、ハインリヒはぞっとした。
「やめろっ!!」
スルリとベルトを抜かれる。
褐色の手がそれを遠方に投げ打った。
そのままズボンを引き下ろされ、肌に感じる石畳の冷たさに、ハインリヒは微かに身を震わせた。
男の指が、ハインリヒに触れる。
「ふん・・・。大分良さそうだな、アルベルト・・・?」
「違うっ!!」
冷たい指先で擦り上げられ、ハインリヒは悲鳴のような声を上げた。
「あ、あっ・・・やめっ・・・・!!」
胸の突起と同時に、そこを巧みに愛撫され、ハインリヒは耐え切れず、男の手の中に白い欲望を放った。
「ああ〜っ・・・!」
クスリ。
耳元で、笑い声が聞こえる。
「こちらも良くしてやろう・・・」
自分の精液を塗りつけられた指で蕾に触れられ、ハインリヒは身体を強張らせる。
「やめっ・・・!!」
精液を塗りこめるように、男の指が蠢いた。
「はぁっ、や・・・んっ・・・」
否定の声はしかし、次第に甘い色を帯びて。
蕾を掻き回す指の本数も、増えてゆく。
「アルベルト・・・」
吐息のような声で名前を呼ばれる度に身体がゾクソクと震えた。
ハインリヒの中を掻き回していた指が、突然、引き抜かれる。
「・・・あ・・・」
小さく声を漏らすと。
「そんなに強請らなくても、今からくれてやる」
揶揄するような声と共に、押し当てられた、熱い塊。
「やっ、やめ・・・」
やめろという間もなく、それは容赦なく、ハインリヒの内部に押し入ってきた。
「ひあぁぁっ!」
引き裂かれるような痛みに、気が遠くなりそうになる。
男の腰が打ち付けられる度に痛みが走ったが。
不意に感じてしまった痛み以外の何かに、ハインリヒは怯えた。
「やっ、あっ、ああっ!」
「段々と、良くなってきたろう?」
自分の意思とは裏腹に、身体は震え。
男の動きに翻弄されながら、ハインリヒは快楽の波に攫われていく自分をどうすることも出来なかった。
「ああ・・んんっ!もっ・・・」
「イクか、アルベルト・・・?」
「あ、あァっ、あ・・・ああ〜っ!!!」
男の腕の中で、ハインリヒは二度目の絶頂を迎えた。
紅の瞳に映る自分の姿のあまりの乱れ様に。
ハインリヒは耐え切れず、目を閉じた。
「これで終わりと思ってもらっては困るぞ、アルベルト?」
肩で大きく息をするハインリヒの耳元で、男は囁いた。
「お前にはまだまだ、私を楽しませてもらうのだからな」
この冷たい男の腕の中で、これから何度も陵辱されるのだ。
「この私に抱かれるのだからな。嬉しかろう?」
目尻から、涙が伝った。
男の腕が、ハインリヒの身体に巻きつく。
「安心しろ。もっとずっと、良くしてやるぞ・・・・」
そして、また、熱いソレを押し込まれた。
「・・・・〜っ!!!」
ハインリヒの声にならない悲鳴が、辺りに響き渡る。
長い狂乱の夜は、まだ、始まったばかりだった。
〜 END 〜
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裏トップにリンクさせていただいていた「44路地裏祭り」様に、
恐れ多くも投稿させていただいた44ですvvv
今回、一がえっち風味イラストに初挑戦!!
でございますので。
ご感想等聞かせていただけると幸いです。
4月は本当に、44を祭りまくりました。
満足。
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