小さいながらも。



力を与えられた者が出来ること。



無力ながらも。



出来る最大限のこと。




泡沫




僕が君にしてあげれることは。


夢の中にまで悲しみを持っていかせないこと。


僕が君にしてあげられることは。


夢の中でまで悲しまさせないこと。


たった、それだけのことしか。


僕は出来ないけれど。


君がいつも。


朝、目覚めたら僕のベットまできて。


僕の髪を撫でながら。


「ありがとう」


って、言ってくれるから。


僕は僕の力を批判したりはしない。


少しでも君の役に立てているって。


思えるから。


でも、今日だけは我侭になってもイイかな?


君はそう言う僕を見て。


クスッ、と笑いをこぼすと。


直ぐに僕の髪を撫でながら僕に言った。


「何だい?」


その声はとても安心できるぐらい優しくて。


僕はとっても嬉しかった。


僕のお願い。


今日、眠ってしまったら。


僕は15日間。


起きることもない。


只、寝ているだけ。


その間。


僕は君に何もしてあげられない。


お願いは君のためじゃないと思う。


これは僕のためだ。


手を握りつづけて欲しい。


握り続けることに疲れたのなら。


傍にいるだけでもいい。


僕が寝ているその間。


僕から離れないで欲しいんだ。


我侭だね。


もう、昔のように。


守れらないと生きてはいけない子供ではないのに。


僕の弱弱しい言葉に。


彼は顔色一つ変えないで。


「それは、俺が言いたかった事だ・・・。」


っと、言った。


彼が僕を必要としていると。


その時。


僕はわかった。



片思いの願いではなく。


君も望んでいたことなんだって。


そう思うと。


僕は張り詰めていた糸が切れるように。


眠りについた。



泡沫の想いは儚くて。



届かないかもしれない。



泡沫の想いは壊れやすく。



触れてしまえば壊れてしまうかもしれない。



でも、そっと包んで。



君の優しさで。



僕を。



そして、今度は僕が包みこんであげるから。



君を・・・。





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はい、皆さん、夢の世界から戻ってきてくださいね〜。
「NOAH」の皐月透さんからいただいた、残暑お見舞い第2弾です。
管理人は読んだ瞬間に、「欲しいっ!!」と思い、速攻メールさせていただきました。
この14って、私の理想の14に限りなく近いんですよ。
お互いに心が通じ合っていて、癒しあえるというか、何というか。
上手く言葉で言い表せませんが、そんな感じで。
自分では、こんなに綺麗に透明に書けませんから。
皐月さんの文章は本当に透き通ってて、自分もいつか・・・と思って止みません。
皐月さん、素敵な作品をありがとうございました!!




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