イワン×ハインリヒ

「どうながけん」の沙紗さまから、素敵14イラストをいただきました!
相互リンクのお礼というコトで、ありがたくも勿体ない気持ちです。
こんな可愛い14をっ、あたしのために・・・!
イワンの「起きて〜っ!」という表情も、
ハインの「あと5分・・・」という表情も、激プリティー。
しかしハイン、イワンに抵抗していると恐ろしい目にあいますぞ・・・。
沙紗さま、本当に可愛いイラストありがとうございますvv
で、管理人、沙紗さまのご許可をいただいて、イラストにSSつけました♪
あまりにも想像力をかき立ててくれるイラストだったので。
読んでやろうという心優しい方は、イラストの下へどうぞ。




「ハインリヒ〜」
 可愛らしい声が聞こえ、ハインリヒはほんの一瞬、目を覚ます。
「起きてよ、ハインリヒ。今日は一緒に、遊園地に行ってくれるって約束でしょ?」
「う〜ん・・・」
 寝惚け眼でイワンを見つめながら、ハインリヒが言う。
「あと、30分・・・いや、5分で良いから寝かせてくれ」
「そんなコト許してたらキリがないもん。日が暮れちゃうよ!起きてったら!!」
「頼む、イワン。オレは眠くてたまらないんだ・・・」
「そんなの!昨日、自分が夜更かししたのが悪いんじゃないか!!」
 憤慨するイワン。
 ハインリヒは、その声を聞きながらも、半分眠った状態である。
「昨日の晩、どうしても見たいテレビがあるって言って、夜更かししたのはキミじゃない?しかも、ホラー映画を見て、子供のように怖がっちゃってさ。寝るときだって、怖くて寝れないから側にいてくれって言うからいてあげたのに、キミの方が先に寝ちゃったじゃないか!この際ハッキリ言わせて貰うけどね、ボクの方がキミより睡眠時間が短いんだよ?」
「・・・・・・」
 怒りの声にも、ウトウトとして答えないハインリヒ。
 イワンの小さな手が、ハインリヒの頬に伸びた。
 その手が、ハインリヒの頬をペチペチと叩く。
「起きて、ハインリヒ!!」
 ハインリヒは寝惚け状態のまま、イワンの頭に左の手を置き。
(髪の毛柔らかいな・・・)
 などとワケの分からない事を考えながら、そのままイワンを押しのけようとした。
 イワンを押しのけつつ、右の手は布団を顔まで引き上げようとする。
 見事なまでの、睡眠への情熱であった。
 イワンが、頬をふくらませた。
 彼は、本気で怒っているようだった。
 半分寝ている状態から、ほとんど寝ている状態に移行しつつあるハインリヒは、迂闊にも、その事実に全く気付かなかったが。
 長い前髪から見え隠れする瞳が、ギラリ、と強い光を放ち。
「ハインリヒ?」
 優し〜い声で、イワンはハインリヒの名を呼んだ。
「・・・・・・」
 返事のないことを確認し、イワンはハインリヒの耳元に唇を寄せる。
「キミがどうしても寝ていたいって言うなら、止めないけれど・・・。その代わり、しっかり寝込みを襲わせてもらうからね?」
 大人びた口調、大人びた声にゾクリとして。
 ハインリヒは、ベッドから飛び起きる。
「イワンっ!!」
 まだ寝惚けつつも叫ぶハインリヒの唇を、イワンのそれが優しく塞いだ。
「!?」
 ギョッとするハインリヒ。
 イワンは素早く唇を離し、ニコリ、とハインリヒに微笑みかける。
 無敵のエンジェル笑顔で。
「流石のキミも目が覚めたでしょ、ハインリヒ?」
「イワン〜っ!!」
「まだ眠たいって言うなら、もう一回キスしてあげるけど?」
「・・・結構だ・・・」
 愕然としながら答えるハインリヒに、イワンは満足そうに頷いた。
「それじゃ、ハインリヒ。早く着替えてリビングに降りてきてねvv」
 ハインリヒに向かって手を振り、意気揚々と引き上げていくイワン。
「・・・・・・」
 ハインリヒは黙ってその後姿を見送る。
 パタリと部屋のドアが閉じられた瞬間、ハインリヒはため息をついた。
「イワンの奴・・・」
 頬に苦笑いを浮かべハインリヒは呟いた。
「でも、あの強引なところも好きなんだから、仕方ないか・・・」
 そして、イワンのために、いそいそと着替えを始めるのだった。

今日も、いい天気。
絶好の、デート日和。
「待たせてすまなかったな、イワン」
 ハインリヒの申し訳なさそうな声と、
「ううん、もう良いんだ。それじゃ、出かけようか?」
 イワンの元気のいい声が、ギルモア邸の玄関に響いた。

この一日を。
二人が。
二人が、楽しく過ごせますように


〜 END 〜
*ふみふみの言い訳*
キャーッ、スミマセン〜。
沙紗さまの素敵イラストにこの話かい!?
なーんて、思っちゃイヤです。
でもふみふみは、書いていて非常に幸せだったことを、
この場で告白いたします(笑)。
14ばんざーい!!
沙紗さま、変なSSつけてしまって申し訳ありません。
そして、改めて、ありがとうございましたvv




ブラウザを閉じてお戻りください