花散らす黒4
いつもサイトに遊びに来てくださっているコアラ様から、
ロンゲ黒様を頂戴いたしました〜!!!
薔薇の花を散らす黒様v
舞い散る花びらに、春の風が感じられますvvv
優しい春の風に髪を靡かせる黒様の視線の先には、
もちろん、ハインリヒがv
と、妄想を逞しくいたしまして、
コアラ様からSSつけるご許可を賜りましたv
(↑いつもどおりヘッポコでスミマセン!)
コアラ様、高貴な雰囲気を漂わせる、
美麗な黒様をありがとうございました!!
一面に深紅の薔薇の花が咲き乱れているその庭に、男は静かに佇んでいた。
紅い薔薇の花に埋もれるようにして、白い薔薇が咲いている一角。
男は無造作に白い花に手を伸ばし、それを手折った。
「フ・・・」
褐色の頬に笑みが浮かぶ様を、ハインリヒは自室の窓から見つめていた。
ふと。
紅の瞳がハインリヒに向き。
男は、口唇の端を持ち上げる、彼独特の笑い方をした。
口唇が、薄く開く。
「アルベルト・・・」
男との距離は遠く。
本来ならば聞こえないはずの声は、ハインリヒの耳にハッキリと届いた。
「ククク・・・」
笑いながら、男は薔薇の花を持っている手をハインリヒに向けた。
「アルベルト。私が好むのは滴る血の色をした、深紅の薔薇だが・・・。お前には、白い薔薇が似合うと思ってな」
男の手の中で。
まだ瑞々しいはずのその花は、ハラハラと花びらを散らした。
ザザザ・・・・・。
一陣の風が吹き、散った花びらは、男の周りを舞う。
「白薔薇の花言葉は、『純潔』」
そして男は、低く喉を鳴らして笑った。
「この私に散らされることを、光栄に思うのだな。花も・・・お前も・・・」
吹き抜ける、風。
男の白銀の髪が、靡く。
紅い瞳が放つ光は、不思議なほどにハインリヒを惹き付けて。
周りの花々も、風に誘われるようにして、その花びらを散らしていった。
「アルベルト」
その声に呼ばれるようにして、ハインリヒはゆっくりと窓辺から離れた。
ザザザ・・・。
風が、吹く。
舞い上がる、薔薇の花びら。
まるで春を運ぶような、その風の中で。
「アルベルト」
低い声で名前を呼ばれ、ハインリヒは何の躊躇いも見せずに、男の腕の中に飛び込んだ。
〜END〜
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