文字書きさんに100のお題
035:髪の長い女
(ロドマカ)
スミマセン、ほんの少しですが大人風味です。
OKの方のみ、スクロールしてやってください。
白く滑らかな肌に、頬を寄せる。
「気持ちイイ〜vvv」
長い指が鬱陶しそうにロッドの髪に触れた。
「終わったならさっさと退け、この馬鹿者が・・・」
「やだ。どかない。だって、すっげー気持ちイイんだもんな〜♪」
ロッドの下で、プルプルと白い身体が震えた。
まあまあ、と宥めるように抱きしめて。
「なあ、マーカー。俺達が初めて会った時のコト、覚えてる?」
尋ねると。
「・・・最悪な初対面だったな・・・」
にべもない返事が戻ってきた。
ある日、ハーレムがある人物を連れて来た。
東洋風の整った顔立ちで、瞳も髪も綺麗な漆黒だった。
長い髪を、肩の辺りで無造作に束ねている。
中国風の衣装を身に纏い、黙ってハーレムの隣に立っている姿は、まるで一幅の絵のようだった。
ハーレムに向かって右手を上げながら、ロッドは尋ねずにはいられなかった。
「体調!そのめちゃくちゃ美人さん、どうしたんですか!?俺に紹介してくださいよ〜!!」
ピクリ。
と、中国美人(?)の肩が揺れ。
ハーレムはいきなり笑い出した。
「オイオイ、ロッド。コイツはれっきとした男だぞ?今日からウチの部隊に配属だ。仲良くしてやれ」
「え〜!?だって、こんなに美人じゃないですか!?」
俯きながらフルフルと震えていた中国美人が顔を上げた。
漆黒の瞳が苛烈な光を宿してロッドを見つめる。
「私は男だ!この馬鹿者が〜!!!」
突然、蹴りを喰らわされ、ロッドは仰け反った。
「いいぞ、マーカーちゃんvそのままロッドをやっちまえ〜vvv」
ハーレムは楽しそうだ。
Gは迷惑そうに、その様子を黙って眺めていた・・・。
「俺さ、お前に最初に会った時、女と間違えたんだぜ?漆黒の長い髪がキレイなオネエチャンだと思ってさ」
「・・・そうだな。私は思わず、お前を灰にしそうになったぞ」
「翌日、マーカーの髪が短くなってるのを見て、ガッカリしたなぁ。キレイだったのに」
「女に間違われて不快だった。だから短くした」
「ね、また伸ばさない?」
胸元に頬を摺り寄せたまま、ロッドは恋人の表情を伺った。
「断る!!」
キッパリハッキリ返された答えは、予想通りのものだった。
「髪の長い女が好きなら、捜して恋人にしたらいいだろうが?」
「う〜ん・・・。それはダメ。だって俺は、女が好きなんじゃなくて、マーカーが好きなんだから」
「おまっ・・・!!」
白い頬が、パッと朱を刷いた。
「マーカーが好き。女じゃなくても、髪が短くても。お前が、好きなんだ」
「ばっ、馬鹿者っ!!」
「あ、照れてる?」
「誰がっ!!」
腕の中で、マーカーがジタバタと暴れた。
真っ赤になっているその表情が愛らしくて。
身体を起こして、耳元にフッと息を吹きかける。
「!?」
「なんかまた、ムラムラしてきた。もう一ラウンド、な?」
「馬鹿も〜っ・・・」
文句ばかりを言う口唇をキスで封じて。
「な、二人で気持ちヨクなろうぜvvv」
腕の中の自分より華奢な身体を抱きしめた。
「お前だけが好きだから。素直になれないその気持ちごと、な」
「〜〜っ!!」
観念したように、マーカーがギュッと目を閉じた。
クスリと笑い、ロッドはその瞼に軽くキスを落とした。
〜 END 〜
お題クリアというには少し厳しい気がしますが。
特戦に入った時マーカーの髪が長いというのは、私の勝手な妄想です。
ロッドがマーカーを女性と間違えて、『髪の長い女』。
・・・やっぱり苦しいかも・・・。
あ、あと、ちょっと大人風味になってしまい、申し訳もありませんでした!!
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