オスリモ別人注意報。ラブラブちゅっちゅです(滝汗)。








 朝目覚めると、ふわふわの金の髪が、優しく鼻先をくすぐった。
「アンジェリーク」
 呼びながらくしゃりと髪を撫でると、若草の瞳がぼんやりと開き、彼女はほんわりと笑んだ。
「おはようございます、オスカー様」
「おはよう」
 音を立てて頬に軽くキスをすると、ワタワタとベッドから飛び上がった。
「オスカー様!!」
「おはようのキスだ」
 至極真面目な顔で答えると、赤い顔をしてグッと言葉に詰まっている。
 その様が愛らしく、柔らかな口唇に触れると、アンジェリークのワタワタが伝わってくるようでオスカーは苦笑した。
「せっ、セクハラ守護聖!!」
 ポスンと枕を投げてくるが、当然、オスカーはダメージゼロだ。
「悪かった、悪かった。機嫌を直してくれよ、レディ?」
 ぽふぽふと再度髪を撫でると、
「オスカー様、早く起きないと、遅刻しちゃいますからね?」
 少し膨れたまま、けれども大人しくベッドから滑り降りた。
 アンジェリークとのキス(一方的だが)。
 朝から気分が良い。



 聖殿をパタパタと駆ける足音。
「オスカー様〜!」
 ちょうど自分の執務室に入ろうとしていたオスカーは、ピンクのドレスに身を包んだアンジェリークに呼び止められた。
「お仕事の書類です。はいどうぞv」
 ニッコリと笑いながら、書類を手渡される。
 かなりの分厚さに、オスカーは眩暈を覚えながらも。
「頑張ってくださいねvvv」
 ニッコリと笑うアンジェリークの愛らしさにクラリとやられ、前髪をかき上げて現れた額に素早くキスを落とした。
「キャッ!?」
 小さく悲鳴をあげ、アンジェリークが微妙に後ずさった。
 クスクスとオスカーは笑う。
「これからこの書類を片付けなければならないキミの哀れな騎士に、ご褒美の一つぐらい出ないのかな?」
「お仕事ですっ!頑張るのは当然ですっ!!!」
 通りすがりの女官達が二人に視線を走らせ、
「あら、オスカー様とアンジェリーク様」
「今日もとってもお幸せそうvvv」
「幸せそうなお二人を見ると、こちらまで嬉しくなるわ〜」
 花のようにさざめきながら去っていく。
「だそうだ、アンジェリーク」
「知りませんっ!!」
「まあまあ、そう言わず」
 執務室のドアを開け、オスカーはグイと部屋の中にアンジェリークの身体を押し込んだ。
「セクハ・・・っ!!」
 後ろ手でドアを閉めながら、口唇で言葉を塞いだ。
 ジタバタとアンジェリークが暴れるので、軽く済ませ、
「よし、元気そうだな」
 そう言って笑うと、アンジェリークがポカンと見つめてきた。
「口唇で触れ合えば全てが分かる、ってな」
 悪戯っぽく笑って見せると、カーッと頬に朱を刷いた。
「オスカー様っ!!」
「分かってる、分かってる。俺のレディのために、これからこの書類を片付けよう」
パチリ、とウインクをして。
 そっとアンジェリークの背中を押しながら、執務室のドアを開け、彼女を部屋から送り出した。
「お、オスカー様!」
 アンジェリークがクルリと顔を向けた。
「ん?どうした?」
「お仕事頑張ってくださいね」
「勿論だ」
 ふわふわの髪にキスすると、やっぱり赤くなりながら、アンジェリークはパタパタと、またどこかに駆けて行った。
 執務の合間に、アンジェリークに触れることが出来た。
 恰好の息抜きができ、オスカーはいつもよりヤル気を漲らせながら、執務机に向かった。



 そして、夜がやってくる。
 一日の執務は当然恙無く終了し、オスカーは私邸でアンジェリークと共に寛いでいた。
 ふわぁとアンジェリークが可愛らしい欠伸をひとつ。
「もうおねむかな、レディ?」
 尋ねながら腰に腕を回すと、
「セクハラですっ!!」
 冷たい一言。
 今日はセクハラと言われてばかりだ・・・。
 そんな事を思いながら、オスカーはアンジェリークにキスをした。
「ここからは・・・大人の時間だ」
 囁きながら、キス、キス、キス。
 愛しいレディに、数え切れないほどのキスの嵐を。
 口唇と口唇で触れ合えばもう・・・。
「言葉なんて要らない。・・・だろう?」
 キュッとアンジェリークが瞳を閉じる。
 華奢な身体を抱きしめて、注ぐ。
 優しい、キスの雨を。



  〜 END 〜




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アンジェはオスリモです(笑)。
二人が何だか別人のようでスミマセン。
甘さとちゅーを追求していたら、こんな話に・・・。
というか、オスカー様がキス魔に(笑)。
少しでもお楽しみいただけたら嬉しいのですが。









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