☆ジェット
14でねずみの国に来ております。
イワンは少年設定でvvv
二人はパーク内を並んで歩いていた。
イワンが乗りたがっているアトラクションのパスを無事にゲットすることが出来たが、パスの時間までまだまだ余裕があった。
「あ!」
小さくイワンが声をあげ、アトラクションの一つを指差した。
「ねえ、ハインリヒ。アレに乗りたい。一緒に乗ろうv」
イワンの指の先を見上げると、小型の飛行機が空を旋回している姿が目に飛び込んできた。
「あれか・・・」
「そう。二人で乗るんだよvvv」
イワンの指が、キュッとハインリヒの手の平を掴み。
「ホラホラ、早く〜!!」
そのまま、待ちの列に並ばされた。
「今日はお天気もいいし、気持ちよさそうじゃないv」
「それはそうだな・・・」
二人で他愛ない会話を交わしながら、順番を待つ。
そしてエレベーターでアトラクション乗り場に到着した二人の前に現れたのは・・・。
「ジェットは二人乗りです。まずは後ろの方から乗っていただき、シートベルトを締めてください。その後、もう一人の方が前の座席に座ってください。前の座席にはシートベルトはありません。ハンドルを握ってください」
クスクスと、イワンがハインリヒの隣で笑っている。
なんと!
アトラクションの説明係はジェットだったのだ(爆)!!
「そう言えば、ランドでバイトをするとか何とか言っていたな・・・」
ボソリと呟いたハインリヒに、ジェットが恨めし気に視線を走らせた。
ニッと笑って小さく手を振ってやると、営業用のジェットスマイルがヒクヒクと微かに引きつった。
クイクイと、イワンがハインリヒの腕を引っ張り、小声で囁いた。
「ジェットったら、面白すぎ〜!ス○ージェットのインストラクターなんて、ギャグだよね。帰ったら、フランソワーズに話さなくっちゃvvv」
「そんなに笑ったら、ジェットに気の毒だろう・・・?」
などとジェットを援護してやりつつも、思わず笑ってしまうハインリヒであった。
「ジェットのレバーを引くと、機体が上昇します。逆にレバーを下げると、機体は下降します」
イワンとハインリヒは、肩を震わせて笑った。
アトラクションに関する説明が終わり、いよいよ搭乗の段階になる。
「9番にどうぞ」
機体の番号をジェットに指定される。
イワンがニヤニヤとジェットを見て笑った。
「ボクはハインリヒとデート中なのに、ジェットはバイト中なんだね〜vvv」
言い捨てて、イワンはパタパタと9号機に向かって駆けて行く。
とりあえず何か言ってやらなければと、ハインリヒはジェットに向かって言葉を放った。
「・・・その制服、似合ってるぞ、ジェット・・・」
「・・・うるせぇ・・・」
「ハインリヒ、早くってば!!」
イワンが、呼んでいる。
「ああ、すまんな・・・。それじゃ、ジェット。またな」
イワンに向かって答えながら、ジェットの肩をポンと叩いてやると、やっぱり恨めしそうな琥珀色の瞳。
飛行機が空に舞い上がる。
「うわ〜!気持ちイイ〜!!」
イワンが歓声を上げながら、機体をグッと上昇させた。
「うわっ、イワン!!」
「なあに〜??」
「急に上昇させるなっ!!」
「ふふっ。驚いた??」
はしゃぎながら、イワンは機体を上げたり下げたりする。
「ね、ハインリヒ。とっても気持ちいいねvvv」
「・・・そうだな・・・お前がもう少し、落ち着いて運転してくれれば、な」
「それは無理〜!!」
イワンの明るい笑い声が空に弾けた。
「ハインリヒ〜!!」
「ん??」
名前を呼ばれ、前方に少し身を乗り出す。
振り返ったイワンが、ハインリヒの頬にチュッと音を立てて、可愛らしくキスをした。
「イワン〜!!」
「えへへ〜v」
「えへへじゃないっ!!」
「あ、そろそろ終わりみたいだね。減速してきた」
「話を逸らすな・・・」
「イイじゃない。キスしたかったんだもん」
「・・・・・・・・そうか・・・」
諦めの境地で、ハインリヒは溜め息をついた。
イワンが元気よく機体から飛び降りる。
ハインリヒもその後に続いた。
帰り際、再度ジェットの側を通り過ぎる。
「イ〜ワ〜ン〜」
「なあに?」
ジェットの指が、イワンの額を弾いた。
「てめ、ハインリヒに無体なコトしてんじゃねえよ!!」
「無体なコトなんてしてません!ね、ハインリヒ?」
「ん?」
「というワケで、ボク達はまだまだ、デート継続でぇーす!ジェット、頑張ってね〜v」
ジェットの目の前で、イワンはこれ見よがしにハインリヒの腕にギュッとしがみついた。
「行こ、ハインリヒvvv」
「ああ・・・じゃあな、ジェット」
ジェットの恨めし気な視線を一身に受け、二人は○タージェットを後にした。
「まだまだ楽しくデートしようね〜、ハインリヒ!」
「そうだな」
ジェットのことなど一瞬にして忘却の彼方に押しやり、二人は次のアトラクションに想いを馳せた。
〜 END 〜
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ス○ージェットでジェットがバイトをしていたら・・・!
というネタを使わせていただきました。
14のデートを指をくわえて見てるしかない、可哀想なジェット。
バイト頑張れ!
14はラブラブデートを頑張ります(笑)。
ブラウザを閉じてお戻りください。