『お題03:打ち合わせ』
(ボグ4+44)
「ハインリヒ。車の準備は出来ているのか?」
上司であるシュヴァルツに呼ばれ、
ハインリヒは車の用意は出来ている旨を伝えると、
上司と一緒に社長室へ向かった。
「では社長。一足先に準備をさせて頂きます。」
社長室へ入った二人は、まずレセプションの書類を見せ、
午後の打ち合わせの準備をする為に先に出る事を伝えると
ボグートは分かったと呟いた。
そのまま、渡された書類に目をやり、パラパラと内容を確認すると机の上に置き、
足を組んでお気に入りの葉巻に火を点ける。
「分かった、この件はこのまま進めてくれたまえ。」
ふぅ…と紫煙を吐き出すとOKのサインを出したボグートは、
くれぐれも慎重にと付け足した。
「ありがとうございます、社長。」
初めて自分の案件が通った事の嬉しさからか、何処となく声が震えていたが、
本人はまったく気が付いていない。
「では、私はこれから別件で支社に立たねばならん。
ハインリヒ。君は、シュヴァルツと一緒に入念に打ち合わせをして煮詰めてくれ。
午後には私も向かう。」
「わかりました、気をつけて行ってらっしゃいませ。」
二人は深く頭を下げると、
社長室を出てシュヴァルツに言われるまま、高級料亭へと向かった――。
ハイヤーで料亭へと向かい、ある個室に入ると今回のレセプションについて、
シュヴァルツから説明を受けハインリヒは驚いた。
「わ、私が…、ですか……?」
「なんだ、何をそんなに驚いている?」
動揺を隠せないハインリヒに対して、シュヴァルツはあたかも平然と言い放った。
「そんな事で驚いているようでは、この仕事は任せられんな。
いいか?この会社で働いている以上、体を張って戦う事もある。
それが出来ないようならさっさと辞めるんだな…。」
「……ッ!」
「今回の取引先はかなりの大口だ。失敗は許されない。
だから、社長自らこうして席を設けてシュミレーションをしてくれるのだろう?
そんな事もわからないのか?」
「い、いえ……。申し訳ありません。」
青ざめたまま顔を下げたハインリヒの肩をポンと叩き、シュヴァルツは続ける。
「これがこの会社のやり方なんだ。」
◇◆◇◆◇◆
ボグートが料亭に到着し、シュヴァルツは出迎えにあがった。
「お疲れ様です、社長。」
「どんな状況だ?」
足早に通された席へ向かう途中、ボグートはシュヴァルツに聞き返した。
「社長の考えどおり、素晴らしい器です。先方も喜んでくれるかと…。」
「ほう…、それは楽しみだ。」
部屋に通され、ボグートは席に座ると目の前にある上品な船盛りに目を奪われた。
「これはこれは……。」
「先方もお喜び頂ける品かと思い用意致しました。」
それは、テーブルの上の真っ赤な布に横たわるハインリヒだった――。
両膝、そして両腕を後ろ手にこれまた赤い皮のベルトで固定され、
全裸の肢体の上には色鮮やかな刺身が盛られていた。
ハインリヒの真っ白な肌が、まるで白雪のような陶磁器を思い出させ、
恥らう表情と、小刻みに震える仕草がたまらない……。
「しゃ、社長……。」
頬を真っ赤に染め、ハインリヒは自分の置かれている状況に恥かしさを覚えた。
膝と両腕を固定されて、己の体一面に盛られた刺身――。
そして足の付け根もそのままボグートの座る位置に向けて曝け出している。
その姿を舐めるように見詰めるボグートの視線が、
またハインリヒを羞恥心を煽るのだ。
「素晴らしいな、ハインリヒ。君がこれほどの人材だったとは……。
その調子で本番もしっかり先方の心を掴んでくれたまえ。」
感心したように顎を撫でるボグートの元へ、
シュヴァルツが仲居から受け取った熱燗を差し出した。
「社長、宜しければお味見を……。
本日は直帰との事で、秘書にもご連絡をしてあります。
まずは料理をごゆるりとご堪能下さいませ。」
「うむ。」
ボグートは、差し出された熱燗をお猪口に注いでもらい口に運んだ。
箸を渡されると、ハインリヒの肢体に並べられた刺身へ箸を運び、
まずはマグロを選んで口に運ぶ。
「お味の方は……?」
「中々だ。」
「宜しければこちらをお使いくださいませ。」
そう言ってシュヴァルツは醤油を手に取り、
あろう事かハインリヒの恥部へ醤油を注ぎはじめた。
それにビックリしたのはハインリヒ本人である。
「シュ、シュヴァルツさん!」
身を捩ろうとした時、ハインリヒの体をボグートが掴んで止める。
「器である君が動く事は許されないのだよ。大人しくしたまえ。」
羞恥のあまりに体を捩ろうとして、それを止められてハインリヒは謝るしかない。
「す、すみません…。」
ハインリヒの恥部に黒い液体が注がれ、
その液体の中でハインリヒの恥毛がゆらゆらと浮かんでいる。
そこにボグートは少量のわさびを入れて箸でかき回すと、
ハインリヒは薄っすらと涙を浮かべつつも真っ赤になった顔を背けた。
己の置かれている立場が嫌でも視界に入り、一番敏感ともいうべき場所が
小皿の役目をしている為に、箸が当たって嫌でも神経が集中してしまう……。
適当にわさびを溶かすと、ボグートは白身の刺身を取り、
先程わさびを溶かしたハインリヒの恥部へと持っていき醤油をつけた。
「ふっ……!くっ…。」
ヒヤッとした刺身の感覚と、
その刺身が己の中心を撫でる感覚に思わず声が洩れる。
何度も何度も、同じ行為を繰り返され、
ハインリヒは唇を噛締めながら声を出す事を我慢した。
だんだんと真っ白だったハインリヒの体が桜色に染まりはじめ、
全身で恥かしさを表している姿はボグートもシュヴァルツをも感心させた。
「ほぉ……。素晴らしいな、ハインリヒ。」
ボグートは思わず言葉を漏らすと、
刺身のツマに隠れている桜色の突起を箸で摘み上げた。
「アッ……!」
ビクンと体を震わせて、目元に溜まっていた涙が流れ落ちる。
摘んだまま箸で軽く引っ張ったりしてハインリヒの反応を楽しむボグート……。
「ハッ…、や、やめて、くださ……!」
「ハハハッ!実に良い!この恥じらい加減が素晴らしいな…。」
豪快に笑ったボグートは席を立つと、シュヴァルツに告げて部屋を後にした。
「まだ暫く日がある。しっかりと指導してからもう一度見てやろう。」
「ありがとうございます、社長……。」
◇◆◇◆◇◆
ボグートを送り出して、部屋に残されたハインリヒの元へ戻ったシュヴァルツは、
ハインリヒを起こして膝の戒めを外した。
「……こんな事をする為に、俺は、この会社に入った訳じゃない…!」
膝の戒めを解かれながら、ハインリヒは震える声でシュヴァルツに言い放った。
涙で濡れた目でシュヴァルツを睨みつけるハインリヒ……。
その様子に鼻で笑ったシュヴァルツは、
おもむろにハインリヒのモノを掴んで笑った。
「ココをこんなにして感じていながらも、良くそんな事が言えたもんだな…。」
「や、やめ……!」
逃げようと暴れてテーブルの下へ転がり落ちたハインリヒは、
そのまま後ろから押さえつけられて中心を強く捉まれて低く唸った。
「言っただろう?ここはこういう会社だと……。
こんな辱めを受けながらもココはこんなに反応しているじゃないか…。」
クククッと笑いながら上下に手を動かせば、ハインリヒの体がまた跳ねる。
「しっかりとこの会社に置ける仕事の意味を覚えてもらわないとな…。」
そう言って近付いてきたシュヴァルツの顔が、ハインリヒの耳元へ近付くと、
「今日は朝まで直々に指導してやろう…。社長のご命令だからな。」
と呟いて、耳朶を舐め上げた。
一週間後―――。
ハインリヒは、先日と同じ様に社長と会長の前に差し出された。
シュヴァルツの指導は相当なモノだったが、
その日は朝まで、社長と会長直々にシュミレーションをして頂いたのだった。
後日、シュヴァルツと二人でレセプションの為に出張する事になる。
〜終〜
◆コメント◆
一応、男の浪漫である女体盛り(ハイン盛り)≠テーマに書いてみました。
が、あまりエッチじゃないので、期待して下さった方に申し訳ないのですが、
これがこの会社のやり方だと思って笑って下さい。(笑)
いろんな意味で申し訳ございませんでした。(滝汗)
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