頬を赤くした木村を見て、板垣は思った。
(イケる、今ならイケるっ!!)
「木村さんっ!大好きですっ!!!」
 大きな声で叫びながら、木村に飛びかかると。
「そこまでだ!」
 襟首を掴まれ、板垣の身体がフワと浮かんだ。
「今、すっごくイイところだったのにっ!!邪魔するのは誰ですかっ!?」
 キッと自分を持ち上げた主に視線を向けると。
「オレ様だ!!」
 偉そうにふんぞり返った鷹村の姿が眼に入った。
「木村は今日は、このオレ様が預かっていくぞ!!」
「何ですか、アナタは!ボクが先にアッピールしたんですよ・・・!?」
「あ〜ん?後も先も関係ねえなぁ。この世界で、オレ様がルールだ!!」
「そんなジャ○アンみたいなコト言ってイイんですか!?」
 ガッハッハと鷹村が笑う。
「オレ様のモノはオレ様のモノ。キサマのモノはオレ様のモノ!!!」
「この横暴者〜!!」
 ジタバタする板垣をポイと放り投げながら、鷹村は高笑いしながら言った。
「負け犬クンはそこで吠えていなさい」
 ニヤリと人の悪い笑顔を見せた後、鷹村は木村に向き直った。
 しかし・・・。
「ぬっ!?木村はどうした!!」
 青木が呆れたような顔をして、鷹村に答えた。
「アンタ達が不毛な言い争いをしている間に、逃げちまいましたよ」
「なんだと〜!?」
 板垣は、心の底から安堵した。
(木村さん!良かった・・・アナタの貞操が守られて・・・!!)
 あわよくば木村さんとXXX☆、などと思っていた男とは思えない台詞である。
「こら!貴様等、何をしておる!!真面目に練習せんか!!」
「ゲッ、ジジイ・・・!!」
 折悪しく(?)鴨川会長まで登場し、木村を除いた面々は、大人しく練習を開始するのだった。
 もちろん、板垣も例外にあらず・・・であった。




GAME OVER!







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