「是非、ご一緒させてくださいっ!!」
板垣が叫ぶと、木村はニッコリと微笑んだ。
「んじゃ、決まりな」
(木村さん宅にご招待だ、ご招待だ〜vvv)
ドキドキしながらも、板垣は練習に入り・・・。
そしてとうとう、板垣は木村宅にやってきていた。
「アラアラ、板垣くん。いらっしゃい。上がって、上がって」
木村の母親が、ふくよかな頬を綻ばせた。
「お、お邪魔します〜」
リビングにお邪魔すると、テーブルの上に真っ白なケーキ。
「うわぁ!おばさんが作ったんですか??」
「そうよ〜。こう見えて、達也は甘い物に目がないのよ」
「へぇぇぇ。そうなんですかぁ??」
ケーキの他にも、色々なご馳走が所狭しと並んでいた。
「おお。板垣くん、いらっしゃい」
木村の父親が、穏やかに微笑む。
やがてケーキに差されたローソクに火が灯され。
「じゃあ、ハピバースデーを歌いましょうv」
母親の言葉に、
「ええ?イイよ、恥ずかしい!」
木村は反論したが、板垣は大賛成した。
「おばさん、ナイスアイディアですv木村さんのお誕生日を祝って、思いっきり歌いましょう!!」
「それじゃ、せえの、で歌うわよ〜」
母親の掛け声で、木村を除く三人が歌いだした。
「ハピバースデートゥーユー♪」
歌い終えると、心底照れたような表情で、木村がローソクを吹き消した。
「おめでとうございま〜す!!」
パチパチと板垣は拍手し、準備していたプレゼントを木村に差し出した。
「木村さん、これ、ボクからのプレゼントですvvv」
「俺に?」
「あらまあ、良かったわねぇ、達也」
木村の指が、プレゼントの箱のリボンを解く様を、板垣はドキドキしながら見つめた。
箱の中から現れたのは・・・。
シンプルな形の腕時計だった。
「木村さんに似合うと思って・・・貰ってくれますよね??」
尋ねた板垣に、木村はニッコリと満面の笑みで答えた。
「ありがとうな、板垣。使わせてもらうよ」
その優しい微笑に、板垣は天にも昇りそうな気持ちになった。
和やかな雰囲気で、皆が食事にとりかかる。
幸せそうな木村を見つめながら、板垣も幸せな気分になった。
(ああ、ボクは今、幸せだなぁvvv)
そして、木村家に婿養子で入るのもアリだな、と、心の中で馬鹿な事を考えた。
HAPPY END??
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