■注■ 
この話は、かなり板垣くんがアホです。
というか、登場人物全部がかなりお馬鹿さんです。
それでもOK!!という方のみ、チャレンジくださいませ〜。





 ボクの名は板垣学。
 街を歩けば老若男女誰もが振り返る、ピッチピチの美青年さ!!
 今日はマイスウィートハニー木村さんのお誕生日。
 貧乏ながらも、ちゃんとプレゼントも準備したし、後は木村さんをギューっと抱きしめて、熱いキッスの嵐だね!
 木村さんも大喜びで、きっと、ボクにメロメロなっちゃうに違いないな、うん。
 さあ!レッツゴー・ジム!!
 待っててくださいね、木村さ〜ん!!

 →進む































































































































































 板垣は、ウキウキとジムへの道のりを歩く。
「ボクの大好きな木村さん♪可愛い可愛い木村さ〜ん♪ルンルン」

「やだぁ。あの人、変な曲を歌いながら歩いてる」
 道行く人々から不審気な眼差しで眺められ、ヒソヒソと囁かれても、意に介する様子もない。

(ふふ・・・。今日もボクは注目の的だね!!)
 などと勘違いな事を思いながら、テクテクと歩いていくと。
「ハッ!?アレは根暗王子!!」
 前方に宮田一郎の姿を発見し、板垣はサッと身構えた。
(木村さんを狙う、御法度野郎め!!)
 スススとさり気なく背後に迫ると、宮田は怪しげな微笑と共に怪しげな台詞を吐いていた。
「木村さん・・・今日、誕生日なんですって?おめでとうございます。オレからのプレゼントは・・・このオレの愛です!ラブ☆です!木村さん、大好きです〜!!」

 →「ふざけるな、この根暗王子!!木村さんラブ☆はこっちの台詞じゃ〜!」と、宮田をド突く。

 →アフォな宮田は無視して、ジムへと向かう。






































































































































































「はー。馬鹿だなぁ。木村さんを世界で一番ラブ☆なのはボクに決まってるじゃないか。アフォは放っておいて、ジムに行っちゃおっかな。そうしよっとv」
 別ジャンルの某プリティー女の子のような台詞を呟き、板垣はジムへと向かった。

 →進む

































































































































































「宮田さ〜ん」
 猫撫で声で名前を呼ぶと、根暗王子がハッと板垣を振り向いた。
「むっ!バンダナ君か!?」
 バンダナ君という安直なネーミングが気に入らなかったが、板垣はニッコリと極上の笑顔を浮かべた。
「ボクはこれから、ジムに行く所なんですよねぇ。ボクってば木村さんの可愛い可愛い後輩ですしぃ〜。つか、木村さんの愛を一身に受ける権利があるのはこのボクなんですから、無駄な行動はやめたほうがいいですよv」
 ヒクリ、と、宮田の頬が神経質そうに動いた。
「オレも木村さんの可愛い後輩だってコトには変わりないんだぜ、バンダナ君?お前みたいな若造に、木村さんみたいな大人の相手は無理だ。諦めるんだな」
「負け惜しみ言っちゃって・・・」
「何だと!?じゃあ、木村さんに聞いてみようじゃないか!!オレとお前と、どっちが可愛い後輩か?ってな!!」
「望むところですよ!ま、結果は目に見えていて、宮田さんがちょっと気の毒ですけど」
 プヒーと笑ってやると、宮田の額に青筋が見えた(ような気がした)。
「後で泣いても知らないぜ?」
「泣くのはアナタでしょ?」

 →進む

































































































































































「木村さ〜ん!!!!」
 鴨川ジムに辿り着くや否や、板垣と宮田は木村に向かって突進した。
 思いっきり迷惑そうな顔をした木村に、二人は鼻息荒く尋ねた。
「木村さんっ!オレとこのバンダナ君、どっちが木村さんにとって、より可愛い後輩ですか!?」
「根暗王子なんかより、ボクの方が可愛いですよね、木村さんっ!?」
「あーん??」
 ヤル気のなさそうな表情で、木村が二人に視線を走らせた。
「お前達のことは、正直どうでもイイ。オレの可愛い後輩は、そうだな・・・一歩だな」
「ええええええ〜!?」
 板垣&宮田の絶叫が、見事なハーモニーを奏で、鴨川ジムに響いた。
「何じゃお前達!うるさいわ!!」
 大きな怒声が聞こえ、鴨川会長の杖がビシバシと板垣と宮田の頭を直撃した。
「会長!痛いですぅ〜(涙)」
 涙目になりながら板垣は訴えたが、聞き入れては貰えなかった。
「さっさと練習の準備をせんか!」

 →メゲずに木村に突撃する。

 →泣きながら、宮田と一緒に撤退する。






































































































































































「こんにちはー!!」
 板垣はガラガラと元気よく、ジムのドアを開けた。
 グルリと辺りを見回すと、シャドーをしている木村の姿が目に入った。
(木村さん・・・今日も美しいです・・・!!)
 と、目に鱗が10000枚ほどついているような感想を心の中で呟き、板垣は誕生日プレゼント渡し大作戦を決行することにした。

 →「木村さ〜ん!!」と、イキナリ抱きつく。

 →大人しく近付いていき、まずは「こんにちは。今日もイイ天気ですねv」 から開始する。

































































































































































「木村さ〜ん!!」
 叫びながらギュウと抱きつくと、頭上に拳骨が降ってきた。
「痛い!痛いです、木村さん!!」
「ウザい!!」
 無情にもそんな一言を放ち、木村は腰に手を当てた格好で、板垣を見た。
「いつもいつもベタベタしてくるのはやめろ!何度言えば分かるんだ、お前は!?」
「だってぇ〜。木村さんがいつも素敵過ぎるのがいけないんです!!甘い笑顔でボクを誘惑するのが悪いんですっ!!」
「ドアホ〜!!!」
 ドラゴンフィッシュブローが飛んできたが、板垣は何とか、その攻撃を逃れた。
「木村さんっ!今日はお誕生日ですよね!?練習が終わったら、ボクとデートしてください、デートっ!!」
「ダメだ。今日は先約がある!!」
 キッパリハッキリ断られ、板垣は叫んだ。
「なんですと〜!?」
「んなワケで、またな〜vvv」
 どことなくウキウキとしている木村を、板垣はジト目で見つめた。
「誰とですかっ!?先輩ですか、青木さんですか、鷹村さんですか、篠田さんですか、間柴さんですか!?大穴で藤井さん?ハッ!?まさか根暗王子じゃないでしょうね!?」
「何で男の名前しか出てこないんだよ・・・。全部違う!つか、根暗王子って誰だ?」
「根暗王子は宮田さんに決まってるじゃないですか!」
「じゃあ、ソレも違う」
 予想外の答えに、板垣は戸惑いながら。

 →「じゃあ、誰となんですか〜!?」と、食い下がる。

 →大人しく引き下がる。








































































































































































「じゃあ、誰となんですか!?」
 板垣が食い下がると、木村は少し、はにかんだような笑顔を見せた。
「いや、親父とお袋が祝ってくれるって言い出してさ。ちょっと照れるけど、今日は家族で誕生祝い、ってワケだ。納得したか?」
「はい・・・」
 ちょっとシュンとしてしまった板垣を見て、木村が表情を和らげた。
「もし良かったら、お前も一緒に来るか?賑やかな方が、お袋も喜ぶしな」
 思いもかけない、木村の優しい提案に、板垣の頭がグルグルと回り始めた。
(木村さんから誘われてしまった、誘われてしまった、誘われてしまった・・・!)
「あ、お前が嫌ならいいんだぞ」
 木村の一言に、ハッと我に返り、板垣は思わず答えた。

 →「是非ご一緒させていたがきますっ!」

 →「親子水入らずのところを邪魔しちゃ悪いですし・・・。今回は遠慮しますぅ」



































































































































































 板垣は、トテトテと木村の側に近寄って、無敵のエンジェルスマイルで声をかけた。
「木村さん、こんにちは〜」
「おう、板垣か。遅かったな」
「ええ。ちょっと準備していた物があってvそれにしても、今日はイイ天気で良かったですね」
 キョトンとした顔で、木村が板垣を見た。
「どうして?」
「だって今日、木村さんのお誕生日でしょう?」
 そう言うと、木村が驚いたような顔をした。
「何で知ってんだよ?」
「ボクは木村さんのことなら何でも知ってますよ・・・」
 木村の頬が、微かに赤くなった。
(かっ、可愛いっ・・・!!)

 →イケるっ!という思いと共に、木村に抱きつく。

 →大人の男を演じつつ(笑)会話を続ける。
































































































































































 イキナリ抱きついてしまいたい衝動に駆られたが、いつもそれで失敗している板垣は、ググッと堪えた。
「ねえ、木村さん。ボクに、木村さんのお誕生日、お祝いさせてくださいよ。イイでしょう??」
 ニコリと笑いながら問いかけると、木村はモゴモゴとしながら言った。
「特に予定もないし・・・。別にイイぜ?」
(よっしゃぁぁ〜!!よくやったボク!偉いぞボク!!)
 心の中でガッツポーズを取りながら、板垣は多くの女性達を虜にしてきた実績を持つ、無敵のスマイルを見せた。
「嬉しいなぁvそれじゃあ、練習が引けた後に。木村さんの予定は、ボクが確かに予約しましたからね?」
 コクリと小さく、木村が頷いた。

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